タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

ウォーキングは体よりも頭の老化防止のため

 昨晩は寒冷前線通過で気温が下がり、久々にエアコン無しで寝られた。今朝のウォーキングも、素肌にひんやりした冷気を感じ、実に心地良かった。

 さて上図は、脳科学茂木健一郎氏の「ど忘れをチャンスに変える思い出す力」の中に書いてあった図を書き写したものである。茂木さんはこの本の中で思い出すことの重要性を述べている。最近私も物忘れが増えてきたが、この図に基づいて考えれば、それは「物忘れ」ではなく、①長期記憶として固定されてない あるいは ②思い出すことができない という現象だと解釈できる。そして、この両方にかかわっているのが海馬であり、海馬の働きが落ちて来ると、いわゆる「物忘れが多い」状態になってくるようである。
 茂木さんは、思い出す方法には、無意識にやる方法と意識的にやる方法と二つあると言っている。私が毎日行うウォーキングは、茂木さんが言う無意識の思い出しをやっていることになる。リラックスした状態では、長期記憶されている様々な記憶が呼び出され、記憶と記憶の間の関連性が強化されたり、記憶自身が再評価され編集されたりする。思わぬ気付きがあるのはこんな時なのだ。とにかく、リラックスしてボーっとしている状態を毎日の生活の中で実践し続けることが、脳の老化防止には効くみたいである。
 妻は、「ウォーキングは早足でやらないと効果が出ない」と言う。「ウォーキングよりも腿上げの方が筋力がついて良い」とも言う。確かに、ウォーキングを体力強化の目的で行うなら妻の言う通りである。ただ一旦「早足で」という目的意識が脳にインプットされると、ウォーキング中も時計を気にしながら『今日のペースはちょっと遅め』といった感じで、脳がリラックスした状態になれない。妻が何と言おうが、だらだらと歩けば良い。体よりも頭の老化が心配なのだから。

P.S.
 今朝のウォーキングで、私の頭の中では、AKB48の「ヘビーローテーション」が流れていた。
  いつも聴いてた favorite song あの曲のように
  ずっと 繰り返して24時間 君だけリクエスト中
 この曲の主人公の男性は一人の女性に夢中になっていて、膨大な数の長期記憶の引き出しの中で、この女性に関する一つに絞って引き出して、その中にある記憶だけが前頭葉領域を四六時中ぐるぐる回っていることになる。正にヘビーローテーションである。こんな思考活動は生産的ではないが、こんな夢中になれるのは、幸せな青春時代の真っただ中にいるからである。