タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

地方再生に必要なもの

 今日は富山県民の日。富山県は1883年5月9日に石川県から分離する形で誕生した。今日は、北陸において生じた歴史的事項を調べてみた。
 上表は、江戸時代までの思い当たる歴史的事項を列挙したものである。平安時代が終わる頃から、歴史的事項が争い事ばかりになってきた。
 さて、今年のNHK大河ドラマの主人公である紫式部は、都を離れ越前国(現在の越前市)で1年間ほど過ごした。当時、都市と言えるのは京都と奈良と大宰府ぐらいであり、京の都から越前の田舎(国府と言っても小さな集落程度)へ越してきた紫式部は、都が恋しくてホームシックになったのではなかろうか。

 上図は明治9年の人口上位15都市と平成22年の政令指定都市を比較したものである。驚いたことに、明治9年において富山市が人口トップ15に入っていた。これを見ると、江戸時代に海運で栄えた都市が人口も増え発展したと読み取れる。一方で平成22年の政令指定都市は、札幌を除く全てが新幹線沿線都市である。これは、道路や鉄道、港湾といった交通と物流のインフラを整備することが、地域経済の発展にとっていかに重要であるかを示している。
 公共事業が否定され、「コンクリートから人へ」と言われる中で、地方の過疎化と東京一極集中が進んだ。地方の貧困化と東京へ一極集中した結婚しない若者が少子化を加速させたと言っても良い。今一度インフラ整備の重要性を見直すべきである。インフラ整備は、東京に集中する富と人口を地方へ分散させる。そしてこれが、回り回って少子化対策にも効いてくるのである。