タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

連休明け為替相場はどう動くか?

 この連休中に2回の為替介入があり、為替レートは1ドル160円から152円台まで乱高下した。

 今回の為替介入は合計9兆円規模(600億ドル)と推測されている。3年前の1ドル110円から現在の1ドル152円まで円安は3割以上進行しているので、9兆円規模の介入は2.5兆円ほどの円安差益を含んでいることになる(今回、600億ドルを売って9兆円売上げたが、その売上げには2.5兆円の儲けが含まれている:日本政府は円安で一番儲けている)。今回の2回の介入では、1ドル160円から153円台まで円高に押し返した後、3円ほど円安に戻す局面となった。ただ、ここで米国雇用統計発表という予期せぬニュースが入り、為替は再び円高へと振れ1ドル152円台まで行った。

 上記は米国の雇用統計を示すが、赤枠で囲んだ「非農業部門雇用者数」の値が市場予測よりはるかに少ない増加量となったことが失業率増加の懸念を呼び、利下げ時期が早まる観測から ドル安・円高基調の雰囲気を醸し出したみたいである。
 さて、連休明け、為替レートはどのように動くだろうか? 今回の為替介入により、素人で小銭を稼いでいるFXトレーダの中には、大損した者が沢山出たことだろう。素人はここ当分、相場には怖くて手が出せない状態になっている。問題は、プロの投機筋がどう動くかだが、今回の2回目の介入で、日本政府(財務省)が考える適正水準が1ドル153円~157円と示されたので、新しい判断材料が公表されるまでの間は、この水準域でもみ合いが続くことだろう。そしてプロの目は、毎月発表される米国のCPI(消費者物価)、PCE(個人消費支出)、雇用統計に注がれることになり、それらの発表の都度、相場はそれに応じて神経質な動きをすることになるだろう。