タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

為替はどう決まる?

 最近ずっと円安基調であったが、昨日から今日にかけて急速に円高が進んだ。

 私は呑気にレートの動きを眺めているだけだが、FXで身銭を切って勝負している人にとっては、海外相場も見ながら、ここ数日眠れない夜を過ごしているに違いない。
 今日は、国際収支と為替レートに関係があるのか調べた。

 上図は、日本の国際収支の推移を表す。最近の日本は、第一次所得収支(利子・配当収支)の大幅黒字が定着していて、貿易収支やサービス収支の赤字をカバーし、全体としての経常収支を黒字に保っている。前年度は原油高による貿易収支赤字が大きく、経常収支としては半期で4兆円台の黒字に落ち込んだが、今年度上半期は、原油高が緩和され、円安により輸出が伸びたこともあり、貿易赤字は大幅に縮小した。その結果、経常収支の黒字額は前年度の3倍ほどとなり過去最高額を更新した。
 下図は為替レートの推移を示すが、為替の変動は、上図の貿易収支とも経常収支とも異なる別の動きとなっていることが分かる。
 
  昔、円安になれば輸出が増えて輸入が減り、貿易黒字が増えて、その結果為替は円高に動きバランスすると言われていたが、今の時代、為替と貿易収支の間にそんな強い関係は無くなってしまったようである。
 さて最近は、米国の金利が高くて日本の金利が低いから円安になると言われている。ただ、この金利差と為替の関係は、ある程度長い時間軸で見た場合、そう言えるのかも知れないが、短期的な予測には全く使えない。日銀がいつ金利を上げるか読めないし、いつ為替介入に入るかも読めないのである。