タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

車庫のシャッターが動かなくなった

 以前から調子が悪かった車庫の電動シャッターが、とうとう動かなくなった。電動シャッターは通常、停電時等に備えて、手動への切り換えができるようになっているのだが、我が家のシャッターは手動への切り換えができないタイプだと、妻が遺産相続した義理の父から聞いていた。どうしようもないので、メーカーのサービスセンタに電話して、サービス員に来てもらった。
 結果的には、一時間ほどの部品交換作業でシャッターは正常作動するようになった。修理箇所は2箇所で、リモコンの交換とポテンショメータの交換だった。サービス員に「ポテンショメータは経年劣化するのですか?」と尋ねたら、「そうでもないのですが、今年の夏が暑かったせいか最近この修理が結構あります」とのことだった。ポテンショメータは回転角度を電圧に変換する部品であり、シャッターの巻き上げ角度に応じて、シャッターの開閉を自動停止するリミットスイッチとして働く。
 今回の故障で、人間とシャッターは良く似ていると思った。シャッター自身は金属板であり、多少汚れようが、凹みや傷ができようが、機能的には問題ない。一方で人間も、年老いてしわが増え、毛髪が減りお腹がたるもうとも、通常の生活を営む上では何等支障はない。また今回は、開閉を担当するモーターには問題は無かった。人間で言えば、心臓や肺臓などの臓器に問題は無かったことになる。問題があったのは、生存に致命的な影響を与えず、どちらかと言えば補助的に働く、人間で言えば目や耳に相当する感覚器であり、これがダメになったためシャッターは機能不全に陥った。人間の目や耳は左右で2つあるので、片方がダメになってもいきなり機能不全に陥ることはないのだが、人間のような冗長性を持たないシャッターはいきなり完全停止したことになる。
 また今回、サービス員に見てもらった結果、電動と手動を切り替える2本のワイヤー(電動用と手動用の2本)を確認することができた。ただ、このワイヤーで電動と手動を切り換えできるようにするには、モーター軸に対し垂直方向にワイヤーを引けるスペースを作ることが必要であり、そうするためには壁を破る必要があるとのことだった。どうも、電動シャッターは後から取り付けたため、このような不備を残したつくりになってしまったようだ。