タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

日米どっちが豊か?

 先日のFNNプライムオンラインで、米国の住宅事情の異常な様子を伝えていた。ニューヨークの物件で、1ルームで広さ14平米の家賃がなんと2500ドル/月(36万5000円/月)とのこと。べらぼうである。また、住宅ローンの固定金利が高騰して、一般庶民には、住宅取得ができない状況になってきたみたいである。

 上図は米国での住宅ローン30年固定金利が7%を超える値になってきたことを示している。こんなに金利が上がると、ローンを組んだ時の総返済額がローン金額の倍以上に跳ね上がる。


 上図は、米国でのローン返済において、2年ほど前の2021年12月と現時点では、総返済額に5000万円ほどの差ができていることを示している。さてここで、この物件を日本の低金利でローンを組んだ場合、どんな返済額になるかを計算してみた。条件として、日本の住宅固定金利を1%とし、毎月一定額を30年間(360ヶ月)で返済するとした。
 下図はExcelにて計算したローン返済計画の日米比較である。なんと、毎月の返済額において、米国では日本の倍以上の金額になることが分かった。

 給料が1.6倍あっても、家賃量や住宅ローン支払い料が2倍以上もあるなら、日本とアメリカでどちらが豊かな生活が送れるのか分からない。長男家族はアメリカに住んでいるのだが、子供が大きくなってきて今住んでいる家が手狭になってきた。もっと広めの家への住み替えが必要になっているが、今の家のローンがまだ残っているし、低金利で借りたローンを高金利で組み直すと、住み替える家がたとえ安めの中古物件であっても月々の返済額がかなり上がってしまう。米国の今の住宅物件事情は、息子の事情からおおよそ推定できる。すなわち、住み替え(ローン組換えが必要)が難しい状況であり、中古物件が出にくい状況になっている。
 さてもさても、給料が高いことは必ずしも豊かであることを意味しない。これが物質的ではなく精神的な豊かさの話になれば、なおのことである。