タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

枢軸国は連合国に負ける運命にある

 先日のブログで「中国経済お先真っ暗」と書いたら、その後、「中国不動産開発大手、中国恒大集団が17日、米国で破産を申請した」というニュースが全世界を駆け抜けた。いよいよ中国経済の深刻な状況が明るみになってきた。これは、中国国民には申し訳ないが、覇権主義を進める中国政府が弱っていくことを意味するので、世界の民主主義国にとっては喜ばしいことである。
 現在、民主主義国と対立する2つの権威主義国家があって、中国の方は衰退が見えてきたので、今日はもう一方のロシアの状況を調べてみた。

 上図はロシア・ルーブルの対ドル為替レートの推移を表す。ルーブルは、ロシアがウクライナ侵攻後に一旦暴落し、その後直ぐに盛り返したが、その後は下落の一途を辿り、現在、ピーク時の43%減まで下落しているのが分かる。私は、ルーブルが盛り返したというニュースを聞いた後、その後の為替レートの推移を知らなかったので『経済制裁はそれほど効いていない』と思っていたのだが、間違いだった。SWIFTから排除され、国際金融ネットワークから外された影響がロシア経済にボディーブローのように効いていたのである。しかしながら、ルーブルは暴落の後、なぜ直ぐに盛り返しがあったのであろうか?

 上図はロシア政策金利の推移を表す。ロシアが、ウクライナ侵攻後のルーブル暴落に対処すべく、直ぐに政策金利を20%まで高めていたことが分かる。20%とはとんでもなく高い。こんなに高かったので投機マネーが一時的に寄ってきたのである。しかし、政策金利がこんなに高いと投資意欲が減退し経済は停滞するだろう。実際、政策金利はその後8%程度に落とされた。ただこのレベルでは、ルーブル防衛にも効かず、経済活性化にも効かない。ロシアは今、八方ふさがりの経済に打つ手無しの状態に陥っている。
 今世界は、民主主義国である欧米や日本と、権威主義国であるロシア・中国とが対立する図式となっている。第二次世界大戦になぞらえれば、民主主義連合国と権威主義枢軸国との戦いである。ウクライナとロシアの戦争において、最近ウクライナの反転攻勢が遅々として進んでないとのニュースが聞こえて来て、今後戦況がどう進展するか気になっていたが、もう心配なんかしない。ロシアの最終的な負けが、今日の調査で私には見えてきたからだ。
 枢軸国は負ける運命にある。長期戦になると、最終的には総合力で勝敗が決まるのである。総合力を最も良く表すものが経済力であり、この指標で連合国と枢軸国を比較したら、連合国には勝利の道が約束されていると直ぐ分かる。アメリカのバイデン大統領は、「プーチンはすでに戦争に負けている」と言った。北斗の拳ケンシロウなら、こう言うであろう。「お前はもう死んでいる」。