タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

認知症の特効薬になれるか?

 私の父方の叔父叔母7人の内5人が認知症を患って亡くなり、残る2人は発症前に早世している。遺伝的には、私が近い将来認知症を患う可能性は十分ある。
 上図は、脳の老化を4段階に分け、ミクロで見た脳細胞の異常(下段)と、マクロで見た認知症発症までの脳の状態(上段)を示している。60歳を過ぎれば、誰もがの間にいると思っていい。問題はそれがを越えてまで進行しているかどうかである。に至れば社会生活の営みに支障を来すことになる。
 エーザイが開発したアルツハイマー病治療薬レカネマブは、脳内に溜まるアミロイドβを取り除き、認知症の進行を遅らせることができる。既に米国で承認されており、日本での承認が待たれている。これはこれで非常に期待が持てるのだが、最近、「脳の若返り」を期待させる研究結果が相次いで発表された。
 上図は、PF4(血小板第4因子)という物質が、脳の若返りに効くことを示した研究結果3種を簡潔にまとめたものである。PF4 がどのように働いて脳機能を改善させるかについては今後の研究を待つことになるが、将来このPF4が、脳機能の老化を遅らせる薬となる可能性は十分ある。政府も民間もこういう分野に積極的に投資し、早く薬を作って欲しい。できれば、治療薬の一歩先を行く予防薬を作って欲しいものだ。