タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

今夜は皆既月食

 今夜は、1年で月が最も大きく見えるスーパームーンであり、そこで久々の皆既月食が起きる。幸いにして晴れ時々曇りの予報であり、雲の切れ間からでも良いので素晴らしい天体ショーを期待する。
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 上図は、北極星から太陽系を見た場合の太陽と地球と月の位置関係を示した概念図であり、月食は満月の時、地球の影が月に写ることで生じることを示している。ただこのように描くと、月は約一か月で地球の回りを回るので、月食が毎月地球上のどこかで必ず見られるような気になるがそうではない。そうならない理由は、この2次元の絵をみているだけでは分からない。この絵を見ていると、ついつい、太陽と地球と月が同じ平面にあるように思ってしまうが、実はそうではないのだ。地球が太陽を回る公転面(Earth Orbit面)に対し、月が地球を回る公転面(Moon Orbit面)は僅かに傾いていて角度を持っている。
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 上図は地球の公転面に対し、月が5.14 度の傾きを持って地球の回りを公転していることを示している。5.14度と言えば小さい角度ではあるが、月が地球からおよそ38万km離れているので、以下の図のようなイメージになる。
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上図で分かるように、月が地球の影の範囲に入っている期間はかなり短い。しかも月食は、太陽と地球と月がほぼ一直線上にあり、かつ上図が示す、月が地球の影の範囲に入っている場合に起きるので、周知のように「滅多に起きない現象」となる。