タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

春の心を穏やかにするには

 今日午前中はいつものパークゴルフ神通川上流の河川敷にあるパークゴルフ場では、土手の桜が五分咲きぐらいに開いていた。

 上は近所のいたち川の桜であり、こちらも五分咲きぐらいで、数日後には満開になるであろう。ふと、高校の古文で習った歌「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし(在原業平朝臣)」を思い出した。この歌の解説としては、
「世の中に桜がまったくない」というありえない状況を想定し、桜がなかったら「咲いたかな」「もう散るのかな」と思い煩うこともなく穏やかにすごせただろうにと思う。でも実際には桜はあり、何とも悩ましい思いをかき立てている。その複雑な心情を通して桜の魅力、春の悩ましさを描いている。といったところだろう。
 何だか、平安貴族の、労働もせず優雅に歌を詠む姿が頭に浮かんでしまい好きになれない。今の私なら「世の中に花粉症がなかりせば春の心はのどけからまし」と詠むだろう。