タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

桜の開花日予測

 本日、東京で桜が開花したと発表された。例年より開花が遅れたのは12年振りとのことで、辰年の桜の開花は前回も遅れたようである。
 桜の開花日を予測する「600度の法則」というものがあり、これは、「2月1日を起点として日々の最高気温を積算し、その積算値が600度を超えた時開花する」というものである。
 上図は、3月5日にウェザーニュースがまとめた積算値のグラフであり、2010年以降の積算曲線に加えて、今年の実測曲線(赤実線)と予想曲線(ピンク破線)が書いてある。今年は、今日までの積算値が700度を超え、600度の法則から大きく外れる例外の年となった。
 桜の開花時期は、桜祭り等の行楽ビジネスに影響するため、今後気象情報をビジネスにしている会社では、600度の法則の修正に取り組むことになるだろう。今年は、2月中旬が高温、3月の特に先週が低温となり、平年から大きく外れる形で気温が推移したため、開花が遅れたものと思われる。これは、2月の気温より3月の気温の方が開花時期に対する寄与度が大きいとも解釈できる。従って、600度の法則の修正は、その辺りの寄与度の違いを組み入れるような式にすれば良いと個人的には考える。
 具体的にこの寄与度の違いは、花芽の成長に寄与する温度として、ti =( 最高気温-t0(成長ゼロ点温度))という成長に寄与する温度を考えれば上手く表現できる。この温度ti は、t0 以下の温度では花芽は成長しないということを意味すると同時に、t0 を超えた分のみ成長に寄与することを意味する。このti を積算すると、気温が低い2月より高い3月のデータの寄与度が大きくなり、今年のような例外の年も含めた包括的な開花時期予測の法則を求めることができると考える。なお、t0(成長ゼロ点温度)の求め方であるが、2010年以降の気温と開花日の統計データに対し、適当なt0の初期値(例えば5度)を設定して、各年の開花日までの積算値(Σti ) を計算し、あとは、初期値を上下に動かしながら、各年の積算値のばらつきが一番小さくなるような温度として求めることができる。EXCELに式を組んで計算すれば、大して苦労せず、新しい開花予測の法則を求めることができる。