タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

PERから見た現在の株価

 株投資の判断材料としてPER(PER=株価÷1株当たり当期純利益)という指標がある。今日は、日経平均株価に平均PERを追記して、両者の推移を比較できるグラフを作ってみた。

 上図を見ると色々新しい発見がある。私は、1989年に株価が史上最高値を記録した頃、PERも最高値であったのだろうと思っていたが、間違いだった。PERは、株バブルが弾けてから8,9年後、株価が半値以下に下がった頃に最高値をつけていた。これは、株価の下がり方に輪をかけて、企業の稼ぐ力が下がったことを意味する。
 そういう目で最近の傾向を見ると、株価はアベノミクス以降、小さな上がり下がりは経験しつつもほぼ一貫して上昇していることが分かる。しかも、PERが低い値のままでの株価上昇であり、これは企業の稼ぐ力がこの期間一貫して上昇していることを示している。
 さて、このような長期推移のグラフで見ると、昨年6月から12月ぐらいまでの日経平均株価の停滞感がほとんど見えない。新型コロナによる落ち込みも階段の踊り場程度にしか見えないのである。俯瞰的に眺めて大局的に見ないといけないと同時に、長い時間の尺度で見て大きな時代の流れを掴まないといけないのである。もし証券会社の人が、この図を使って私に積み立てNISAを勧めたならば、私は何のためらいもなく決心できたことであろう。これを見ると良く分かる。今がバブルでないことが。今後多少の浮き沈みがあっても、長期的に見れば、平均株価は必ず上昇すると。