タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

インドネシア高速鉄道

 昨日は、会社勤めをしていた時のパートナー企業の友人たち3人との飲み会だった。場所は石川県小松市の駅前。『北陸新幹線敦賀まで延伸となれば短時間でいけるだろう』と思いながら、在来線を使って1時間半かけて参加した。新幹線と言えば、先日インドネシア高速鉄道が開業した。今日は、中国の援助で開業したインドネシア高速鉄道について調べた。

 上表は、北陸新幹線敦賀までの延伸区間)とインドネシア高速鉄道の比較である。ほぼ同じ時期に、ほぼ同じ長さで2つの高速鉄道が開業するに至ったことが分かる。また、中国製新幹線の最高速度が速いことも注目すべき点である。

 さて、開業したばかりのインドネシア高速鉄道であるが、早くも暗雲が立ち込めている。問題となるのは、営業運転に入った時の採算性と中国からの援助の結果として残った膨大な債務である。
 インドネシア高速鉄道の営業距離は140kmと短く、高速鉄道のメリットが感じられる長さとしては十分ではない。また、並行して在来線が走っているので、料金設定を間違うと、がらがらの赤字列車を走らせることになる。片道3時間掛かる在来線の料金は現在1450円だが、仮にこの2倍の料金設定にしたとして、時間よりも安さを選択するインドネシア国民が多いことを考えれば、赤字列車を運行するに陥る可能性は十分ある。
 この建設に掛かった費用はおよそ1兆円で、その75%が中国国家銀行からの融資で賄われた。この融資の利率が2%と高く(高利貸し)、この高速鉄道は、開業したばかりではあるが、早くも、運行収入で利子も返せない泥沼にはまってしまった感がある。