タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

上越新幹線は上越を通らない

 梅雨明けした頃は、今年は暑い夏で稲の作柄も良く豊作になるだろうと思っていた。ところが、暑さも度を超すと作物の生育にも悪影響を与えるみたいである。先日ニュースで、おいしいコシヒカリの産地で有名な新潟県の魚沼地区が、雨が降らずに水不足で困っていると言っていた。この地区は昼夜の寒暖差が大きく、この寒暖差がおいしい米を生み出す要因の一つになるのだが、今年の夏はずっとフェーン現象で夜も暑く、その上水不足ということで、散々な夏になってしまった。
 魚沼地区へは行ったことはないが、北陸新幹線ができるまでは、富山から東京へ行くには、一旦長岡まで出てそこで上越新幹線に乗り換えるのが最短ルートであったため、この地区の車窓からの景色には馴染みがあった。(ほくほく線(1997年開業)ができてからは、十日町から南魚沼を経て越後湯沢で上越新幹線に乗り換えていた)。
 ところで最近、上越新幹線上越を通ってないことに気が付いた。上越を通るのは北陸新幹線であり、停車駅としては上越妙高駅糸魚川駅がある。

 上図は、上越中越下越の区分と上越新幹線のルート(緑線)を示す。上越新幹線群馬県から国境の長いトンネルを抜けて(注)湯沢町中越)に入り、終点の新潟市下越)まで行っているが、上越を通っていないことが分かる。それではなぜ上越新幹線はこんな名前になったのであろうか?
 調べたら、上越新幹線は並行して走る上越本線から名付けられたと分かった。上越本線は群馬(上州)と新潟(越後)を結ぶ鉄道であり、従って、上越新幹線の「上」は、上中下の「上」ではなく、上州の「上」であった。謎は解けた。

(注)川端康成の小説「雪国」の舞台