タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

指数関数的増殖

 我が家では段ボールでコンポストを作り、生ゴミは全てコンポストに入れて堆肥作りをしている。一昨日の元日に、コンポストに久々米ぬかを入れて微生物を元気にしてやろうと納屋まで行ったら、米ぬかを入れた段ボール箱の上ぶたに直径5cmほどの穴が開いていた。咄嗟に、ねずみにかじられた穴だと思った。幸い中身は、多少食われたかも知れないが、ほぼ残っていたので、コンポストにその半分ほどを投入した。残った米ぬかは、穴が開いたままのふたを閉め、その上に別の段ボール箱を重ね置いてねずみが入らないようにした。
 今日コンポストを開けようと布カバーを外したら、ダンボール箱のふたの間から湯気が立ち上り、箱の内側には、発酵熱で生じた露がびっしりとついていた。微生物の力にはいつも驚かされる。
 ウイルスも含めて微生物は、指数関数的増殖が驚異であり脅威となる。今仮に、ウイルスが1時間で2倍、2時間で4倍と倍々に増えたとすると、24時間後には一つのウイルスが1600万以上に増殖する。そしてこれが悪さをするウイルスであれば疾病を引き起こし、乳酸菌であればヨーグルトを作り、麹菌であれば味噌や醤油を作ることになる。ただ、倍々と増殖するのは、十分な栄養源が回りにある時だけであり、コンポストが湯気を上げるのも米ぬかが十分ある1,2日だけである。微生物がそれを食べ尽くせば、定常状態である「少量発酵微熱状態」に戻ることになる。
 米ぬかは、ねずみにとってもコンポストの中の微生物にとっても栄養価の高い食物である。我が家のコンポストには、近くのコイン精米機からもらい受けた米ぬかが時々投入されるが、ねずみや微生物にしてみたら、人間とは栄養価の高い方を捨てて生きているバカな存在に見えるのではないだろうか?