タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

段ボールコンポストでの生ゴミ処理

 我が家では段ボールコンポストを手作りし、そこに生ゴミを入れて堆肥を作り、家庭菜園で使っている。昨日は妻の指導を受けて段ボールコンポストを作った。リンゴが詰めてあった厚手の段ボール箱を2箱用意し、一方の箱の四隅の角を叩いて内箱として他方の箱に挿入し、外箱の方にガムテープを巻いて2重箱にして強度を確保した。そこにピートモスと燻炭を3:2の割合で入れ基材とした。
 もうこれで2年間ほど段ボールコンポスト生ゴミを処理しているが、微生物の力にはいつも驚かされる。青々とした野菜くずが1週間もすれば、分解され土色になって基材に溶け込んでしまう。魚の小骨も同様に分解される。これから寒くなれば、朝コンポストを開けて生ゴミを埋めようとすると、発酵熱で湯気が立つし箱の内側にはびっしりと水滴がつく。6年前まで東京でマンション暮らしをしていたが、将来、こんなエコでオーガニックな生活をするとは夢にも思わなかった。
 基材となるピートモスや燻炭には、どんな役割があるのだろうか? ネットで調べてみた。まずピートモスの方だが、英語で peat mossであり、peatが泥炭 mossがコケを意味する。ピートモスの説明サイトには「ミズゴケ類などの蘚苔類、ヨシ、スゲ、ヌマガヤ、ヤナギなどの植物が堆積し、腐植化した泥炭(でいたん)を脱水、粉砕、選別したもの。農業、園芸用土、もしくは土壌改良材として用いられる」と書いてあった。通気性、保水性、保肥性が高いところが土壌改良材として使われる理由であろう。また段ボールコンポストは、好気性(酸素を必要とする)微生物の力によって生ごみを分解し、堆肥を作るものであるから、通気性の良さは、微生物にとっての良好な住処の提供を意味する。
 一方で燻炭はもみ殻を炭化させたものであり、表面には小さな穴が無数に空いている。そのため、微生物が住みやすい家のような役割を果たしてくれる。また、ピートモスが酸性であるのに対し燻炭はアルカリ性であり、双方を混ぜることで中性の土壌改良材になる。そしてこのようにして、微生物の力を最大限に生かせるコンポストができるのである。