タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

大雪を降らせるJPCZ

 先日は、新潟県の柏崎から長岡にかけて結構な降雪となり、国道8号で2日間の立ち往生があった。その8号が復旧したあと直ぐの今回の寒波である。幸いにして富山市においては、今のところ積雪15cm程度で大したことはないが、今回は高岡市で45cmほど積もっており、石川県も結構降っている。気象庁によれば、今夜から明日にかけてがピークと思われるので、どのくらい降りそうか、2年前の豪雪時の天気図と比べてみた。
 上図は今日午後の気圧配置図と衛星写真である。強い冬型で、西風に乗って雪雲が能登半島に吹き付けているのが分かる。以下の図は、2年前の1月8日6時の天気図であり、一晩で50cm積もった朝の気圧配置図と衛星写真である。

 2年前の豪雪時は、日本海に気圧の谷ができ、この南と北で風向きを変えた季節風が山陰沖でぶつかりJPCZ(Japan sea Polar air mass Convergence Zone:日本海寒帯気団収束帯)が形成された。そして、このJPCZで発達した高層の積乱雲が西風に乗って次から次へと北陸地方に押し寄せ、雪が3日間連続で降り続き富山市の積雪は120cmに達した。
 今日の天気図にはJPCZの予兆も見えず、通常の大雪で終わりそうだと判断した。

P.S.
 一夜明けた今朝の自宅前の積雪は昨夜とはほとんど変わらず、寒気が抜けてみぞれになりそうな重い雪が降っていた。朝7時の時点で富山市の積雪は20cmで大したことなく、一方で高岡市の積雪が52cmと12月にしては記録的な大雪となっていた。両市は距離にして20kmほどしかなく、日本海を西風に乗って東進した雪雲が石川県と富山県西部に大量の雪を降らせたところで降らせる雪を使い果たしてしまい、東部での降雪が少なくなったと思われる。つくづく天気予報は難しいものだと思った。