タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

やがて月が誕生し地球は水の惑星へと変身した

 今日は昨日の続きで、海も大気もない乾いた岩石惑星として誕生した地球がその後どうなったかを見ていく。
1.月の誕生
 45億6000万年前、現在と同じぐらいの大きさの原始地球が誕生した。この頃の地球表層は、衝突エネルギーによる熱でドロドロに溶けた状態だった。原始地球の公転軌道上では、たくさんの小惑星が生まれていた。そのため、しばしば小惑星と原始地球との衝突が起きていた。
 45億5000万年前、地球の公転軌道上にあった原始惑星テイアと原始地球が衝突した。この衝突は「ジャイアンインパク」と呼ばれている。この衝突によって、地球のマントルは大量の破片とともに宇宙空間へ飛び散った。そしてそれらのかけらは一時期、土星の輪のような円盤を形成した。
 やがて地球を周回していた破片同士が衝突・合体を繰り返すことによって次第に成長し、徐々に月の形を形成していった。
  
 こうして地球は大きな衛星としての月を持つに至った。月が誕生したばかりの頃、月と地球の距離は1万9220kmから2万4000kmと、現在の距離(38万4000km)の20分の1から16分の1程度しかなく、地上からの見かけは現在の約400倍で、10時間ほどで地球を1周していたと考えられている。
2.水の惑星へ
 -1. 水はどこから来たか?

 太陽系の惑星形成初期には、地球に水は無かった。それが、木星が形成されると、その重力の影響で状況が全く変わってきた。木星の重力攪乱のせいで、氷に覆われた微惑星が隕石となって地球に降り注ぐようになった。こうして太陽から1天文単位ぐらいの場所に、水を持った惑星、地球が形成された。
 -2. 大気と海洋の誕生(43億7000万年~42億年前)
 微惑星によって地球に持ち込まれた水は高温で水蒸気となり、地球を取り巻く高圧の大気となった。

 地球が冷えて来ると大気中の水蒸気が雨となって海を作り大気圧も下がっていった。

さらに二酸化炭素が液体に相転移して海に加わり、岩盤に取り込まれた二酸化炭素も風化侵食作用で海に落ち込んでいった。

しかしこの時の海水は、超酸性高塩分で大量の重金属元素を含んでいたため、生命にとっては猛毒の海であった。