タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

衆院解散 総選挙へ

 昨日衆院が解散され、総選挙へ向けて事実上の選挙戦がスタートした。先週の岸田首相の所信表明演説では、新資本主義の目玉の一つと思われていた「金融所得課税」等富裕層への課税強化は封印され、新資本主義は、当分の間は看板を降ろさず、羊頭狗肉作戦として「コロナ対策」のみを行うように思えた。
 これに対し野党の批判は止まない。ただ私としては、経済を知らない野党の批判は聞き流して、課税強化は当分封印するのが良いと思われる。だいたいにおいて、株式市場も、新資本主義課税強化の懸念から8日連続の下げを記録してしまい、これは世界の投資家が「そんなことをしたら日本は成長しない国になる」と警告した証拠なのだから、そんな歴戦錬磨の専門家の意見を聞くのが良いのである。
 国会論戦で「成長より分配を」と主張した立憲民主党に対し、「成長を優先」ときちんと答弁した点も良かった。成長無くして分配無しという「当たり前のこと」を野党も理解しないと、今後もずっと政権が取れないだろう。
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 上図は、私が考える各政党の位置付けである。縦軸が「外交・安全保障」、横軸が「経済」を指標とする。まず縦軸であるが、下方は、自衛隊を認めず、日米安全保障条約も無きものにして、ただ憲法第9条さえ守れば平和が実現できると思っている「理想主義(=非現実主義)」の方向であり、上方は、その反対方向である「現実主義」の方向である。また横軸であるが、左方は、「機会均等の平等」を超えた「結果の平等」を重んじる「平等主義」の方向であり、右方は、自由競争を是とする「能力主義」の方向である。各政党の位置付けは私の独断である点はご了解頂きたい。
 今回の選挙では「外交・安全保障」が争点となっていない。そのためかは分からないが、自衛隊を否定している共産党立憲民主党選挙協力をするという構図ができあがった。そして、そんなことに対し、支持団体である連合が文句を付けている。
 一方で横軸(経済軸)の方は「分配」か「成長」かで多少は争点になりそうだが、私としては、有権者が耳障りの良い非現実的な公約に惑わされず賢明な選択をして欲しいと願うばかりである。