タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

かぼちゃの収穫

 昨日、自家菜園の棚に実ったかぼちゃを収穫した。かぼちゃの空中栽培は今年で2年目となるが、初めて 成功と言っても良い出来栄えと収穫量になった。
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6月初旬に棚を作り、下旬には脚立に登って人工授粉を行い、大きく育てた実を収穫した時の感慨はひとしおであった。良く見ると、緑色の濃いものと薄いものがあったので、ネットで調べてみた。

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 上図はカボチャの皮の色を決める4種類の遺伝子が交配によりどういう割合で分配されるかを示している。カボチャには、果実を黄色にする優性遺伝子と緑色にする劣性遺伝子があるそうだ。これだけなら単純なメンデルの法則で理解できるのだが、カボチャにはもう一つ「被覆遺伝子」と言って、対立遺伝子の働きを抑える遺伝子があるそうだ(図ではWで表現)。つまり、2箇所の遺伝子座の2種類の遺伝子(優性と劣勢)の組み合わせでもって表現形質である皮の色が決まる。具体的には、WYが白、Wyも白、wYが黄、wyが緑となり、図のように親株が両遺伝子座でヘテロの場合、子株の皮の色は、白:黄:緑=12:3:1の割合で決まることになるようだ。
 メンデルは、エンドウ豆という非常に単純な実験対象を選択したことが幸いし、法則発見に至ったのかも知れない。「一つの表現形質が一つの遺伝子座にある優性と劣勢との2つの対立遺伝子により決定される」というところがメンデルの法則の基本的背景となるが、エンドウ豆の花の色はこの基本通りになっている。3/24のブログで書いたが、人間の髪の毛の色には124個の遺伝子が影響を与えるという。メンデルの時代に こんな複雑なものが実験対象になるはずがなかったであろうが、もしメンデルがカボチャの皮の色で実験したなら、法則発見には至らなかったのかも知れない。