他人事に聞こえる緊急事態宣言

 昨日27日の東京都での新規感染者が2848人と発表された。これまで最多だった1月7日の2520人を大きく上回り過去最多となった。私は6/23のブログで『ワクチン接種が進むにつれて、新型コロナが「ただの風邪」に変わっていく。もし新型コロナがただの風邪になれば、東京都で1日2000人の感染者が出ようが、問題無くやり切れるのである。』と書いた。ここから一ヶ月余り過ぎて、新規感染者が実際2000人を超えることになったが、ワクチン接種が十分進んでいないため、新型コロナはまだ「ただの風邪」にはなっていない。しかしながら、重症者数はまだ急激な上昇を示しておらず、1月の状況とは明らかに違ってきている。
 ここに来て、「このままではオリンピック開催期間中に感染爆発して医療崩壊に至る」と訴えていた連中は、「それ見たことか」と得意げになっているが、この夏にインド変異株により第5波が来ることは、私が4/23ブログで予想していたことであるので、「問題は感染者数ではなく重症者数や死者数がどうなるかである」と改めて言いたい気分になる。
 政府や東京都は、緊急事態宣言の効果が見られないまま感染拡大が進む現状に「打つ手なし」の雰囲気である。そしてそんな中で、感染拡大のシミュレーション結果ばかり表明する専門家集団に、この感染拡大がいつピークアウトするかを予測する動きはない。感染拡大は私でもそれなりに予測できる簡単なシミュレーションだが、いつピークアウトするかは専門家でも読み切れない。これは、ワクチン接種者不十分 と 緊急事態宣言 という最後の切り札を切ってしまったこの状態で、何が感染拡大から縮小へ転ずるファクタになるか見い出せないからである。
 そこで今日は、何を言おうが一切お咎めなしで炎上もしない私が、この第5波がいつまで続くかを考えてみる。まず、緊急事態宣言が何故効かないのかを考えてみる。
 政府も東京都も「人流抑制」を狙って、各自の自主的行動変容に頼った対策を行ってきている。問題は、この対策がお願いベースであり、この、上からのお願い を受け入れるか否かは個人の判断で、行動変容のバラツキが非常に大きい点にある。行動変容を受け入れない人とは、緊急事態だと身をもって感じていない人であり、コロナ感染を他人事と思っている人達である。ただ、こういう人達も、感染が身近に迫り、医療崩壊の大変な状況を肌身で感じるようになれば、自ら行動変容に協力するようになる。実際、東京がこういう状況になったのは、今年の1月であり、1月7日に感染者ピークを記録し、その2週間後の1月20日に重症者160人を記録し医療崩壊の瀬戸際に陥った時だった。
 今回の第5波も、東京都の状況が1月のような大変な状況に陥った時、都民全員が一丸となって行動変容に取り組み始め、第5波がピークアウトすると思われる。その大変な状況では、東京都新規感染者が4770人、重症者が155人ぐらいになると推計される。私の計算では、東京都の感染者ピークは今日から10日後の8月7日、そしてそこから2週間後に重症者はピークとなり、従って8月一杯医療が逼迫すると考えられる。
 日本全体のピークアウトは、東京都のそれより2週間程度遅れる。盆休み期間中に大都市圏の感染者が地方へ拡散するからだ。ということで、第5波の影響が日本全体で弱まるのは9月第1週になると予想する。