タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

第6波はいつ頃ピークアウトするか?

 オミクロン株による感染の急拡大で、いよいよ第6波に突入の様相になってきた。専門家もメディアも感染拡大のことしか言わないので、一歩先を行きたい私として、今日は感染がどのように収束するかを考察したい。
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 上は第5波(δ株)が何故収束したかを示した概念図である。これは、感染するかしないかはウイルスの感染力と人の感染対策度合いの相対関係で決まるとし、感染対策度合いが高い人・低い人の人数割合が正規分布になると仮定して、感染するかしないかの境界に感染閾値を付記した図である。9/9のブログにおいて、「第5波は、感染対策意識の高まりにより、感染リスクの高い人(感染対策度合いの低い人)の人口が大幅に減少したため感染収束に至った」と考察した。ここで欧米とは異なる重要なポイントは、欧米ではロックダウン等の物理的な規制強化により感染リスク高の人口が減少するのに対し、日本の第5波ピーク時では、差し迫った脅威という心理的な意識変化によりこの人口減少が起こった点である。
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 上は第4波(α株)に対し第5波(δ株)の感染拡大が激しかったことを説明した概念図である。10/7のブログでは、「α株よりδ株の感染力がアップしたため感染閾値が右にずれ、感染可能性有り人口が第4波時より大幅に増加して、第5波では感染爆発に至った」と考察した。
 このグラフに今回のオミクロン株を付記するとしたら、閾値はどの辺りに来るであろうか? オミクロン株の感染力はδ株より高いので閾値は右に移動する。また、第5波を経験して感染対策意識の低かった人の対策度合いが上がっているので、現時点の正規分布曲線も右に移動している。どちらがより右へ移動しているかは推定できない。また、これ以外の要因として「ワクチン効果」をどう見るかがある。第5波時に比べ現在のワクチン接種率は上がっているが、オミクロン株ではブレークスルー感染の確率が高くなっており、またブースター接種率もほとんどゼロに近いので、ワクチン効果を無視して考えた方が安全である。以上を総合すると「第6波の新規感染者数の山の高さは読み切れない」という結論になる。
 それでは今日の課題である「感染収束はどのように起きるのか?」を考えてみる。ここでポイントとなるのは、
 ①家庭内感染対策度合いは家庭外のそれより大幅に劣る
 ②感染が進むと緩みが是正され感染対策度合いが上がる
①は、感染拡大の初期には予期せぬ家庭内感染が多くなり、拡大スピードを上げる方向に働くことを意味する。②は、感染拡大が進むと感染可能性有り人口が減ることを意味する。①と②は感染拡大の波がどのように立上がり、どのようにピークアウトするかを定性的に説明している。
 次に、第6波がいつ頃ピークになるかを考察する。第5波は立上がりが7月初で50日後に新規感染者数がピークとなった。私は第5波より第6波の方がより早くピークに達し、より早く収束に向かう尖った波形になると予想している。その理由となるのが「ウイルス再生産サイクルの違い」である。このサイクルがδ株(6日)に比べオミクロン株(3日)が1/2に短くなっていると仮定して、オミクロン株の波はδ株の半分の期間(25日間)でピークに達すると予測する。これらを総合して、オミクロン株による第6波の立ち上がりを1月4日とすると、「第6波のピークは1月28日」という予想になる。