タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

秋たけなわ

 今日は気持ちの良い秋晴れとなった。「たけなわ」という言葉は秋に良く合う。

 上は青空に映える近所の柿の木である。西日を浴び、日本の田舎のどことなく寂しい秋の風情が感じられる。
  柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺 (正岡子規
この句は、子規が松山で病気療養して、病状回復後の帰京時に詠んだものと言われている。子規が詠んだ時の空は青く澄んでいたのであろうか? 静かな斑鳩の秋が偲ばれる。


 上はウォーキングコースの一角にある畑である。
  鶏頭の十四五本もありぬべし (正岡子規
高校の現国の教科書でこの句を見た時、この句のどこが良いのか分からなかった。ただこの句が、子規が病床から見えた庭先のケイトウを詠んだものと言われており、学生時代から何倍もあの世に近づいた今の私には、静かに死と向き合う子規の覚悟の現れのように見えてきた。


 上は、春には蕨採りに行く「夢の平スキー場」のコスモス畑である。
   <秋桜>   唄 山口百恵  作詞 さだまさし
  薄紅の秋桜が秋の日の
  何気ない陽溜まりに揺れている
コスモスは、華やかでありながら清楚な感じがして実に良い。今日明日明後日と晴天が続く予報である。せいぜい日本の秋を楽しもう。