タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

宇宙地図の中での天の川銀河の位置

 今日は、宇宙の中で我々がいる天の川銀河がどの位置にあるか調べた。

 上図は宇宙の階層構造を示している。太陽系は銀河系(天の川銀河Milky Way)の一構成員である。太陽系の上位構造である天の川銀河のような銀河が集まって銀河団(Cluster)が形成され、銀河団が集まって銀河団(Supercluster)が形成される。太陽系は天の川銀河中心から約2万6千光年の位置にあり、辺境ではないが中心街から外れた郊外に位置すると言える。

 上図は、天の川銀河の周辺にある8000以上の銀河を調べて作成された宇宙地図である。この図の中央には、Laniakea超銀河団が黄色の境界線で示されている。また、天の川銀河Milky Way)がLaniakea超銀河団の辺境部に黒点で示されている。この図の赤枠部分を拡大したのが下図である。

 この宇宙地図は、銀河がどの方向に運動しているかを調査し作成されている。上図の左方に The Greate Attractorがあるが、天の川銀河も含めて周辺の銀河が全て、この巨大なAttractorに引きつけられるように運動している。そして、局所的にはこのように運動しながら、銀河団全体としてはLaniakea超銀河団中心に向かって運動している。
 宇宙の巨大なダイナミクスに驚かざるを得ない。上図の一つの球体は銀河を表しているが、図では点にしか見えない天の川銀河の直径が10万光年で、その中には2500億個もの星が輝く。そして、その直ぐ横にあるアンドロメダ銀河までの距離が250万光年。この二つの銀河がThe Greate Attractorに向かって運動する過程で、45億年後には衝突する。この運動を支配する万有引力は正に恐るべしである。銀河の中心にはブラックホールがあり、全てを飲み込んでいく。そして、銀河同士の接近と衝突で銀河の集積度が上がって巨大銀河が増え、銀河団の集積度も上がり巨大銀河団も増えていく。そしてその過程でブラックホールも成長する。
 宇宙は全体として、星の過密領域が一層の集中化で小さくなり、ほとんど星がないボイド(空洞)領域が増えていく。今回の調査で、宇宙は過密によるブラックホール成長と過疎による新星誕生の減少により次第に衰退して行き、活動的な星々がしまいには無くなって死に至るのだろうと思った。