都道府県別経済的豊かさで東京都が最下位に

 令和3年1月に国交省が公開した資料を読んでいたら、非常に興味深いことが書いてあった。都道府県別に経済的豊かさをランキングした場合、何と東京都が最下位になったと言うのである。その資料は、東京一極集中の是正に向けての懇談会がまとめた資料であるが、以下に示すように、可処分所得を基に細かな調整を行い、経済的豊かさの指標値を算出し都道府県別にランキングしている。
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  この公開資料は、上図について以下のように説明している。
「東京は、所得や時給最低賃金の高さでは全国一位であり、一番豊かな地域に思えるが、給料の総支給額から税金や社会保険料などを差し引いた「可処分所得」でランキングを作ると、1位ではなく3位になる(上図1段目)。また、高額所得者が多い地域では平均値が引き上げられるため、可処分所得の上位40~60%の中央世帯だけで可処分所得ランキングを作り直すと、東京は12位まで下がる(上図2段目)。更に東京は、基礎支出(食糧費、家賃、光熱水道費)が全国で最も高い地域であり、そのため、可処分所得から基礎支出を差し引いてランキングを作ると、東京は42位まで下がる(上図4段目)。更に東京は通勤時間が長く、この通勤時間を費用換算して差し引くと47位、つまり最下位となる。」

 長らく東京に住んでいた私には、東京は住み難いところという実感があり、この資料の主張には共感する。そういう意味では、定年を期に富山へ帰ってきたのは正解だったのだろう。この資料では、富山県は経済的豊かさで全国1,2位のランキングであり、その一つの例として、富山では30代で持ち家の一軒家に住むのが当たり前となっている。実際、近所の30代家族もソーラーパネルのエコな一軒家を建てて住んでおり、都会の若者には想像もできないような豊かでゆったりとした暮らしをしている。また、富山市コンパクトシティとしても有名であり、公共交通(市内電車等)を軸にしたコンパクトな街づくりを目指している。東京から最終の新幹線で帰って来ても市内電車がまだ動いていて、自宅までタクシーを使わず帰れるのは素晴らしいことである。
 しかしながら、都会の暮らしを求める若者は今後も多くいるであろう。都会には、田舎では味わえない刺激のある生活があるからだ。また、地元の田舎では、自分がやりたい仕事が無く、都会へ出ざるを得ない人も減らないだろう。
 このように考えると、東京一極集中は今後も続くと思われるが、ここへ来て新型コロナの影響を受け、「テレワーク」という仕事のやり方が増えてきた。私が今 パートタイマーとしてやっている仕事もテレワークばかりで、東京-大阪-富山を繋ぐZoom会議で全て対応できている。たとえ対面のリアル会議が必要になったとしても、週一の東京出張程度で収まるなら、自分がやりたい「都会の仕事」を、「田舎の自宅で」ゆったりとできることになる。田舎がコンパクトシティであるなら、もうほとんど完璧に思える。私は、この「新しいライフスタイル」が東京一極集中を是正できる鍵に成り得ると思う。