タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

家庭菜園における連作障害について

 我が家には3坪(2m×5m)ほどの家庭菜園があり、趣味と実益を兼ねて野菜作りをしている。これ以外にもプランターで妻が園芸や野菜作りをやっている。先日、妻と一緒にEテレの園芸番組を見ていたら、同じ科の野菜を翌年も続けて同じ場所に植えると連作障害を起こすと言っていた。連作障害についてはもちろん知ってはいたのだが、我が家では狭い畑に同じナス科のジャガイモとトマトとナスを毎年栽培しているので、輪作には非常に苦労している。それで今日は連作障害について調べてみた。

 上図は連作障害を原因別に分類したものである。私は最初、『連作障害は、化学肥料では補充できない土中の微量元素が欠乏するため起きる』と思っていたのだが、この類の「要素欠乏」はたった12%しかなく、土壌病害虫が原因の半分以上になることが分かった。

 上図は、石灰窒素を散布することで、土中の微生物がどのくらい増減するかを示している。石灰窒素施用により、細菌と放線菌が増え糸状菌が減っているのが分かる。このグラフの掲載元資料によれば、細菌と放線菌には有用菌が含まれ、糸状菌には病原菌が多く含まれるとのこと。つまり石灰窒素には善玉菌を増やし悪玉菌を減らす効果があることになる。私は今まで石灰を撒く理由は、酸性土壌を中性にするためと思っていたが、どうもそれだけではなく、むしろそれ以上に、「善玉菌が多い健全な土壌にする」という効果が大きいようである。
 東京から富山へ引っ越し、家庭菜園をやり始めて丸7年が過ぎた。その間、1年おきに同じ場所にナス科の作物を植えることになっていたのだが、今のところ目立った連作障害は起きていない。これは、都度撒いている苦土石灰と卵の殻が効いており、化学肥料を控えめにして、有機肥料と自家製堆肥と米ぬかを施すことで、善玉菌の多い土壌環境が維持できているからに違いない。