タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

今年の大河ドラマが始まった

 今日から大河ドラマ「どうする家康」が始まった。初回からいきなり瀬名(築山殿)との結婚があり、終盤が桶狭間の戦いである。さてさて、一年間どんな波乱万丈の人生ドラマが展開されるか楽しみである。
 私は昨年の「鎌倉殿の13人」からずっと日本の封建制度が気になっている。日本の封建制度と西欧の封建制度こそが、日本と西欧の近代化の基礎となったと考えているからだ。近代化へ繋がる基礎となったのが封建制下での地方分権だと思っているのだが、今日のドラマを見ていて、その地方分権の根本にあるのは、「徴税権が地元の殿にあること」だと思った。ドラマでは、松平元康(後の徳川家康)が幼少期、駿府今川義元の下で人質だった間、三河の年貢は今川から派遣された役人が取り立てているようだった。そしてその頃も、三河の民衆からは、松平元康は殿と呼ばれる存在であり、本来この三河の地を治めるべき人物として描かれていた。中世における中央集権と地方分権の差はここにあると思った。すなわち、中央から派遣された役人が中央の指示に従い税を取り立てるのが中央集権、地元出身の殿がその領地から税を徴収するのが地方分権の基礎となると思ったわけである。
 もし、江戸時代に徳川幕府が中央集権体制を強化して全国を直轄領とし、江戸から代官を派遣して全国を統治していたら、地方での新田開発は進まず、地域ならではの産業も起こらず、町人文化も発展しなかったであろう。明治維新も起こらず、日本の近代化は相当遅れることになったはずである。