タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

量子コンピュータにAIを乗っけることができるか?

 本日、王将戦七番勝負第1局で、藤井聡太王将(竜王、王位、叡王棋聖、20)が挑戦者の羽生善治九段に勝利した。成人式の日に20歳の藤井王将が無敵の強さを見せつけたことになる。ふと、『量子コンピュータにAIを乗っけたら無敵の棋士になれるか?』との疑問が頭をかすめた。

 上図は古典コンピュータと量子コンピュータの違いを示している。4元1次方程式を解く計算を例として説明すれば、古典コンピュータの計算イメージは複数のステップを順次進める逐次計算方式、量子コンピュータの方は、方程式が示す重ね合わせ状態(量子もつれ状態)を作成してからの一括計算方式になる。変数が増えるに従い古典コンピュータの方は計算時間が変数の数の2乗に比例して増加するが、量子コンピュータの方は計算時間の増加量は僅かであり、つまり変数が増えれば増えるほど、量子コンピュータの方が圧倒的な計算スピードを発揮することになる。
 さて問題は、AIの機械学習で学んだ学習状態を量子コンピュータ上にどう実現できるかである。全く想像もできなかったのでネット上で探したら量子AIという記事が目に止まった。

 上図は ICEPP(東京大学 素粒子物理国際研究センタ)のサイトにあった量子AIの説明図である。上段の古典AIの方には4段のニューロン層があり、各層のニューロン間の関連性の強さが結線の色の濃さで示されていて、深層学習(Deep Learning)にて学習された状態であることが示されている。そしてこの状態に対し、第1層目の上から2番目と4番目に電気信号が入れば、第4層目の上から1番目のニューロンが発火して結果出力に至るというAI計算のイメージが示されている。
 一方で下段の量子AIの方は、何を示す図なのかが理解できなかった。左の方は車の分類のイメージで、それに加算する右のイメージが量子のもつれ状態を示しているのだろうか? 多分量子AIにおいては、学習された状態を量子もつれ状態で表すことが必要になると思うのだが、この図を見てもそのイメージがピンと来なかった。
 今日は中身を理解することができなかったが、量子AIというものが研究されていることが分かっただけでも良かったと自己満足した。