タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

鎌倉時代の意味

 昨日放映のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、いよいよ木曾義仲巴御前が登場した。巴御前は「色白く髪長く、容顔まことに優れたり。強弓精兵、一人当千の兵者(つわもの)なり」と言われた女武者であり、今後の活躍が楽しみである。
 さて話は少々変わるが、最近のロシアによるウクライナ進行を見ていると、鎌倉時代こそが日本を西欧寄りに発展させ、中国やロシアとは別な道に方向転換した時代に見えてきた。キーとなるのが封建制度である。日本と西欧は、封建時代を経て近代国家へ発展して行ったのに対し、中国やロシアは封建時代を経験せず、中国の清朝、ロシアのロマノフ朝のような専制君主国家が革命を経て共産主義国家に変わることになった。
 封建時代の何が日本と西洋を、中国やロシアとは異なる国家に導いたのであろうか? 日本の封建制度将軍御家人の関係は、西洋の封建制度国王騎士の関係に相当する。御家人にも騎士にもそれぞれ領民付きの領地があり、総じてこの封建時代は地方分権な色彩が強い。一方で中国やロシアは、清朝にしてもロマノフ朝にしても極めて中央集権的であり、日本の平安時代律令国家が19世紀まで続き、いきなり共産革命により近代を迎えた形となっている。
 私は、長期間の専制国家による中央集権が農奴解放を遅らせ、結果的に「近代化」と「民主化」を遅らせることに繋がったと見ている。