タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

おちんちんの目的

 2/3のブログで「おしっこの進化の歴史」を書いた際、気になることがあった。今日のテーマはその気になることについてである。男は幼少の間は、「ちんちんはおしっこをするためにある」と思って育つ。それが思春期になるころから、「ちんちんはHをする時にも使う」と思うようになる。ただ、生殖目的より排泄目的の方が使用頻度が圧倒的に多いので、ほとんどの人は、ちんちんの主目的はおしっこをするためだと思っている。ただしこれは間違いである。「目的」を進化の原動力であり進化の方向性を決めるものと考えれば、ちんちんの目的は、他のオスに負けない生殖上の競争優位を勝ち取るためとなることは確実である。そしてこれは、排泄がちんちん無しでもできる(実際女性はちんちんが無くても排泄できる)ことをもってしても明らかである。今日は、その辺り(排尿器官と生殖器官)の進化について調べてみた。
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 上図は排尿器官と生殖器官の進化を表している。尿を濾し取る器官としての腎臓が、円口類前腎から、魚類・両性類の中腎を経て、爬虫類・鳥類・哺乳類の後腎まで進化したことが分かる。また、後腎ができた時点で、それまで精液と尿の共通の通り道として使われていたウォルフ管が精液専用になり、尿は輸尿管を通るように進化した。爬虫類・鳥類は、後腎で窒素代謝物である尿酸を濾し取り、総排出腔に排出する。一方で哺乳類は、後腎で窒素代謝物である尿素尿酸を濾し取り、膀胱に溜め尿道から排泄する。また、精巣で作られた精液はウォルフ管を通って精嚢に溜まり尿道を通って排出される。これから分かるように、哺乳類のオスにおいては、尿道の先端が棒状のペニスに進化し、ここから尿も精液も排出するようになった。
 それでは鳥類はどうだろうか? 鳥類は総排出腔の出口(総排出口)から、ウンチと尿(固形に近い尿酸)を排出するし、同じ口からオスは精液も排出すれば、メスは排卵もする。鳥類は飛行時の抵抗となる物を排除する方向へ進化したので、ペニスを持たない。交尾はオスとメスが互いの総排出口をくっつけて行う。
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 今回、私の一番の興味は、「恐竜はどのように交尾をしていたか?」である。恐竜の子孫が鳥類であることから、恐竜も総排出口からウンチも固形に近い尿酸の尿も、そして精液も排出していたのに違いない。ただ、おちんちんが備わっていたかどうかは分からない。鳥類へ進化した現代では、確かにペニスは退化してしまっているが、恐竜時代は存在していた可能性は十分ある。実際、ヘビやトカゲには半陰茎という外部生殖器を持つ種がある。ネットを調べていたら以下の記事が見つかった。
 『英国のビバリー・ハルステッド博士は、「恐竜ティラノサウルス・レックスは3.7メートルの曲がったペニスを持っていて、オスがメスの後ろから近づき、片足をメスの腰の上に乗せ、片足で立って、メスの尻尾を横によけて挿入する形で交尾していた」と想像している。』
 また、コンドームのオカモト株式会社がCM動画まで作っていた。なかなか興味深い。
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 (注)上はCM動画のスナップショット