タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

オンブバッタの上下関係

f:id:TatsuyaYokohori:20210914104344p:plain
 写真は、今朝、裏戸のアルミ柵にいたオンブバッタである。私も小学校低学年頃まではよく虫捕りをしたものだが、その頃は、オンブバッタはお母さんが子供を負ぶっていると思っていた。あれから60年ほど過ぎ、今日このオンブバッタを見た時、この2匹の関係は親子関係ではないと思った。
 だいたい虫たちは卵を産んだら 後はほったらかしで、子育てなんてしないだろう。卵も数十個産むだろうから、その中の一匹だけ背中に負ぶっているとは考えられない。そういうことでネットで調べてみたら、二匹の関係は親子関係ではなく夫婦関係であることが分かった。ネットにはオンブバッタについて、「成虫の体長はオス25mm、メス42mm前後」と書いてあった。また、このおんぶしている状態については、「オンブバッタの成虫では、メスの背中にオスが乗る姿がよく観察される。この状態はバッタ類の交尾の際に観察されるが、他のバッタ類が速やかに離れるのに対し、オンブバッタは交尾時以外でもオスがメスの背中に乗り続けるため、”おんぶ ” 状態がよく観察される」と書いてあった。
 今日は何十年も前に抱いた間違った考えを正すことができた。幼い頃は無垢で固定観念無しで自然と向き合えていたと思っていたが、そうではなかった。幼い頃から、人間社会の物差しでもって虫の世界を見ていたのである。よく「色眼鏡で見てはいけない」と言われるが、人は自分の目に既に色眼鏡が掛かっていることに気が付かない。常日頃から、色眼鏡を掛けていないか注意し続けなければいけないことになる。