タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

休日に思ったこと

 今朝早くにホタルイカの配送があった。妻の兄さんが、近所の人からもらったもののお裾分けを届けてくれた。兄さんから妻にLINEの連絡が入ったのが5時半、ちゃんと茹でて届けてもらったのが6時半、休日も早起きする田舎の爺爺婆婆互助会の面目躍如である。
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 裏の田んぼでは田植えの最中。昔は「三ちゃん農業」と言っていたが、今では機械化が進み、もうほとんど「爺ちゃん婆ちゃん農業」になってきた。爺ちゃんも婆ちゃんも普段は農業以外で働いていて、休日に機械を使って一挙に田植えをするのである。
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 西洋と日本では労働観が違うように思える。西洋人にとってリタイヤすることは労働からの解放を意味し、働く必要がないユートピアの入り口となる。つまり労働とは「生きるためにしなくてはならないが、しなくても良いならこんな幸せはない」というものになる。一方で日本では、仕事を生きがいと捉える人もいる。そしてこの「生きがい」という日本固有の考え方について、最近海外でも研究が始まっている。
 退職後のリタイヤの世界をさまよっていると、この「生きがい」についても考える時間がたっぷりある。「ポジティブ心理学」という言葉を最初に使ったのは、5段階欲求説(自己実現理論)を唱えたアブラハム・マズローと言われるが、マズロー自己実現、創造性、価値、美、至高経験、倫理など、従来の心理学が取り扱ってこなかった、より人間的な心理の研究を行った。この「ポジティブ心理学」の中で、幸福(ウェルビーイング)状態の概念として「PERMA」が考案されている。
 P(Positive emotion/明るい感情)
  嬉しい、面白い、楽しい、感動、感激、感謝、希望・・・
 E(Engagement/物事への積極的な関わり)
  没頭、没入、夢中、熱中・・・
 R(Relationship/他者とのよい関係)
  援助、協力、意思疎通・・・
 M(Meaning/人生の意義の自覚)
  人生の意義、社会貢献、利他行為、宗教・・・
 A(Accomplishment/達成感)
  達成、成果、自己効力感・・・
PERMAとは上記頭文字で構成され、幸福感を醸成する要素を示している。生きがいについて思い悩むのは「M」のレベルが低いからだと思われる。ただ、これら5つの要素が全部満点レベルになることは無いように思える。一病息災と言うし、完全無欠な人は面白みに欠けるような気がするので、5つ揃ってオール3で十分だ。