タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

日の入が一番早い時期

 12月になり日の入も随分早くなってきたが、冬至前の今頃が1年で日の入が一番早い時期になる。

f:id:TatsuyaYokohori:20201204221402p:plain 上図は富山市における日の出、日の入時刻をグラフにしたものだが、日の入時刻に関してはこの1週間ほど16時36分で一定となっており、12月6日以降でだんだん遅くなっていくことが分かる。逆に日の出の方は冬至を過ぎてもしばらくは遅くなっていくことが分かる。何故このような現象となるのであろうか?

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 上図は冬至付近で地球の公転速度が速くなることを示している。惑星の軌道はケプラーが言っているように楕円であり、太陽はこの楕円の中の冬至点に近いところに位置する。従って地球が冬至点付近を公転する場合、これは近日点近くを公転することを意味し、公転速度が増大する。一方で地球の自転速度は変わらず一定である。そうなると、地球が冬至点付近を自転しながら公転していると、公転速度に対し自転速度が常に小さくなり遅れ気味になる。これは、前日に太陽が南中してから24時間経過して南の空を見た時、太陽が真南よりわずかに左(東)にあり、あと1,2分自転しないと南中しないことを意味する。
 このようにして冬至点付近では、毎日毎日南中時刻が遅れていく。そしてこれは、毎日毎日、日の出時刻も日の入時刻も遅れていくことを意味する。
 秋分から冬至へ向かう時期、太陽の南中高度が低くなるのに伴い日の入り時刻は早くなるが、上で説明した公転速度が上がる効果で日の入り時刻は遅くなる。この早くなるスピードと遅くなるスピードが釣り合うのが12月初旬の今頃で、この時期に日の入時刻が最も早くなる。