タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

小泉進次郎氏総裁選出馬会見

 今日、小泉進次郎氏の自民党総裁選出馬会見があった。巷では、小泉氏の人気は絶大で、国会議員獲得数でも頭一つリードしていると見られており、現時点で総裁選の本命と目されている。一方で、政治の世界に携わる者たちの間では、小泉氏の頭の悪さは有名である。元自民党衆院議員の金子恵美氏は関西のローカル番組で「小泉進次郎さんは地頭がよくない」とバッサリやった。これが放映されたのが今年の3月、その続編で7月に彼女は、「地頭が悪いって言ったことは反省もしたんです。すごく悪いことを言ったな」と反省の弁を述べた。しかしながらそのあと、「永田町に行ったら、会う人、会う人に『厳しいことを言っているけど、みんな思っていること。本当のことだから大丈夫だ』って言われた」と続けてしまった。前言の撤回どころか補足説明までして、小泉氏の頭の悪さを一層印象付けてしまった。
 本日の会見でも、質疑応答の中で、「小泉さんがこの先首相になってG7に出席されたら、知的レベルの低さで恥をかくのではないかと皆さん心配しています。それこそ日本の国力低下となるのではないでしょうか? それでもあなたは敢えて総理を目指されますか?」との意地悪な質問があった。小泉氏は、ソフトなイメージを壊したくないため、怒りもせず、笑って無難に答えていたが、政治の世界で飯を食ってきた玄人集団の大半は、小泉進次郎氏が総理になったら日本は終わりだと思っている。特に首脳外交とかで、トランプや習近平金正恩と一対一で会談させたら、とんでもない約束をさせられて、日本の国益がどれほど損なわれるか分からないと心配している。
1.会見の全体的な印象
 盛り沢山の項目を一通り淀みなく説明することができたので、国民には好印象を与えたことであろう。私も、『書かれたシナリオを完璧に頭に入れ、国民に訴える演技能力は十分ある』と思った。ただ、菅さんという シナリオライターでかつ強力な後ろ盾となる人がいなければ、ただの好青年で終わるだろうとも思った。
2.目玉となる3改革について
 3つの改革(①政治改革、②規制改革、③選択肢の拡大)の説明があった。
① 政治改革
 -1 政策活動費の廃止:領収書の公開を10年後としたばかり。本当に廃止できるの?
 -2 旧文通費の使途公開:維新と約束したことだが、岸田さんが「期日は明記されてない」と反故にした件
② 規制改革
「聖域なき規制改革」という言葉が、親父さんの言った「聖域なき構造改革」のパクリに聞こえた。小泉純一郎氏も進次郎氏も、菅さんも河野さんも、まるで改革が正義で 従来の仕組みや伝統が悪だと言っているように聞こえる。例えば「ライドシェア」だが、低所得が故にドライバーの成り手がいない地方のタクシー業界にこの仕組みを全面展開して、地方の零細企業を潰し、安全な交通インフラを壊滅させるようなことがあってはならないと思う。
「解雇規制の見直し」とも言った。労働市場の流動化という名の下、アメリカのジャパンハンドラーの言いなりになって、外資を入れ、外国人労働者を入れ、日本の産業を破壊して行くのではないかと心配になった。
③ 選択肢の拡大
「選択的夫婦別姓」に関する法案を提出すると言った。選択的だから別姓にしたくない人はしなくても良いとも言った。これらの言葉から「親の選択肢を増やすから良い政策」としか考えていないように見えた。生まれて来る子供への影響や、家族の中で違った苗字の人がいる社会が未来へ及ぼす影響を全く考えていないのである。ただ一つ、国会では党議拘束をせず自由投票で決めるとした点については、私も賛成である。
3.見えてきた進次郎氏の人物像
 新次郎氏は高校卒業後米国に留学し、その後CSIS(米国戦略国際問題研究所)の研究員をしていた。この研究所での経験が進次郎氏の考え方の基礎になっているように思える。その考え方とはすなわち、自由競争を良しとし、この自由競争を阻害する規制等を悪とする考えである。そして、彼の回りにいるのは、父親の純一郎氏も、後ろ盾の菅さんも、小石河の仲間となる河野氏も皆似たような連中で、アメリカのような弱肉強食の世界がダイナミズムに溢れていて良いと思っている人達ばかりである。菅さんが人形使い、進次郎氏が操り人形としてタッグを組んで政権を取れば、日本は、かつて郵政改革で混乱したように、「改革」という名の下 壊れていくだろう。小泉進次郎を首相にしてはいけない。

P.S.
 選挙で斎藤知事を選んでしまった兵庫県民は、今頃非常に悔やんでいることであろう。政治の指導者を外面(そとづら)だけで選んではいけないのである。