タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

この世に存在する一番大きな数

 今日は、この世に存在する一番大きな数は何か考えてみた。まず、この世で一番大きなものは宇宙であり、宇宙は現在も膨張を続けていて、遠方の宇宙は光の速度を超えて遠ざかっているので観測不能である。そこで観測可能な範囲に限定した宇宙の大きさをこの世の最大長さとすると
  最大長さ=930億光年(推定値)=8.8*10の26乗 (m) 
となる。この最大長さを最小目盛りで測れば、長さに関する最大数が得られる。この世の最小長さはプランク長さ(lp)であり、この長さを単位とすると
  最大長さ=5.4*10の61乗 (lp) となる。 
 次に、時間について考えてみる。この世(この宇宙)が生まれてから現時点で138.0億年であるから
  最長時間=13800000000*365.24*24*3600=4.4*10の17乗 (秒)
となる。これをこの世の最小時間単位であるプランク時間(tp)で割ると
  最長時間=8.1*10の60乗 (tp) となる。
 最大長さにおいての10の61乗、最長時間においての10の60乗、ほぼ同程度の巨大な数となった。長さと時間に関して、オーダー的にほぼ同等となったのは、この世が3次元の空間と1次元の時間の絡み合いの中で構成される時空間であるからだろうか?
 漢数字の世界では、一、十、百、千、万、億、兆、京、と数詞を使って大数を表す。京の上が垓(がい 10の20乗)であり、その上が𥝱(じょ 10の24乗)である。この上がまだまだ続き、最終的には 無量大数(むりょうたいすう 10の68乗)が最大の数詞となる。無量大数がこの世に存在する物理量を超えているところが実に感慨深い。
 物理量から外れると、人間は頭の中でとんでもない大きな数を考える。現在、人類によって発見された最大の素数は2を8258万9933回かけた数から1を引いた数「2の89589933乗-1」で、2486万2048桁になるそうだ。数学では無限大を常時扱うから、数学者はいつも無量大数の上の世界に思いを馳せていることになる。