タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

雪国ホテルの当たり前のサービス

 昨日から一泊で、妻と娘と孫との4人で、黒部川上流にある宇奈月温泉に行って来た。今回も旅行支援を活用したお得な旅となったが、今回特に驚いたのが、1歳の孫にも一人分の旅行支援が付いたことである。妻は最初、「こんな1歳の子にも1600円の宿泊料金が掛かる」と言って、ホテルに着くまでぶつぶつ言っていたのだが、到着早々ホテルの受付で孫への4000円分のクーポンをもらって直ぐに上機嫌となった。
 宇奈月温泉は今年が開湯100周年だそうだ。今から100年前の大正12年、このホテルから黒部川上流7kmの地にある源泉からお湯を引いて開湯した。下の写真は、当時お湯を引くのに使った木管で、赤松をくり抜いて作った木管は長さ2m、太さ60cm、重さ150kg。この木管を3500本、人力だけで繋ぎ合わせてお湯を引いたお陰で、この地に温泉街ができたことになる。

 この黒部川上流では、60年ほど前にも大土木工事が行われた。黒部ダムの建設である。先人の偉業には改めて感嘆せずにはいられない。
 明けて今朝は激しく雪が降り、露天風呂からの眺めは、水墨画のような風情だった。

 ホテルを出る前、車のルーフに積もった20cmほどの新雪をブラシで払い落とした。雪国の人にとっては常識なのだが、冬に屋外で駐車する時はワイパーを上げた状態にしておく。そうしないと雪が積もって凍り付き、ワイパーが動かなくなってしまうからだ。昨日私はこの常識的行動を忘れてしまっていた。ただ、駐車場に来てみると、全車のワイパーが上げてあり、除雪も完了していた。お客様の車のワイパーを上げておくことは、ホテル側にとっては当たり前のサービスなのであろう。