タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

立山連峰からの日の出位置

 今日は久々に朝から良く晴れて、立山連峰から昇る朝日を拝むことができた。

 8月29日にブログを書いた時点で、日の出位置はまだ毛勝山の左方(北方)であったが、この4週間ほどで随分南方へ移動した。日の出位置近くで、ぼんやりと霞む、まるでブロッケン現象のような山があったので『山頂へ行かなくてもブロッケン現象は見えるのか?』と一瞬勘違いをしてしまった。下は、今日の午前中、パークゴルフをした常願寺川河川敷から撮影したものであり、勘違いした山影は影ではなく実在する山だと分かった。

 今年の歌会始めのお題は「窓」であり、入選した富山県南砺市の西村忠さんは、
  剱岳 三ノ窓より 朝日さし 富山平野に 田植はじまる
と詠んだ。下の写真は昨年5月11日、鉢伏山山頂展望台から眺めた砺波散居村の景色であるが、こののどかな農村に朝日が差し込み、田植えが始まる情景を想像すると、心が和み澄んでいくような気になる。

 今年の歌会始めでは、愛子さまも初めて歌を詠まれた。
  英国の 学び舎に立つ 時迎へ 開かれそむる 世界への窓
若者が初めて海外へ向かう際の、期待と緊張感が感じられ実に良い歌だと思った。
 私も50代にして初めて単身で海外出張した時は緊張した。その後、海外出張は多い時は年に4,5回にもなったが、出立の際、決まって行うルーティーンがあった。それは、成田空港で中森明菜の「北ウイング」を聞くことだった。「北ウイング」は、1984年にリリースされた曲で、
  映画のシーンのように
  すべてを捨ててく airplane
  北ウイング 彼のもとへ
  今夜ひとり 旅立つ
と始まる。意を決して海外へ単身で向かう私を勇気づける応援歌のように聞こえた。実際この歌は、まだアンカレッジ経由で、日付変更線を越えてロンドンヘ向かう夜行便(ミッドナイトフライト)を彷彿させる歌詞を含んでいて、曲の2番では、
  日付が塗りかえてゆく
  苦しいだけのきのうを
  あなたが住む 霧の町が
  雲の下に 待つのね
と続く。海外出張では色々なトラブルに巻き込まれたが(例えば、ロストバゲージ 3回)、お陰でちょっとしたことでは動じない精神力が養えた。
 今日はとりとめのない話になったが、平凡に過ぎる日々の中にも、新しい発見があるものだと思った。例えば今日は、近所から眺める剣岳では「三ノ窓」が窓としての凹みが小さいが、常願寺川河川敷からの眺めでは、大窓、小窓、三ノ窓が凹みとして際立って見えると分かった。同じものでも見方によって違って見えるということだろう。