タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

彼岸という言葉を使う日本人の国民性

 今朝は「寒い」と感じられるほどの気温となり、窓を開けて外気を入れると、気象パネルの気温表示は20℃を割り込んだ。昨日が彼岸入りであり、秋分の日を秋の真ん中と捉えるなら、この位の気温が時節に合っているのだろう。

 写真左は、拙宅庭の松の木の根元に咲いたコルチカムで、2日前から咲き始めた。写真右は裏の花壇に咲いている百日草で、咲き始めが7月初だったので、もう80日間ほど咲いていることになる。2日前の台風にも折れずに良く耐えてくれた。
 さて、「彼岸」という言葉は仏教用語であり、この世の「此岸(しがん)」に対し、対岸にある「悟りの境地に達した世界」すなわち極楽浄土を示す。従って、お彼岸という言葉を使い、秋分の日を祝日とし、この期間に墓参りをする日本人は、仏教色の強い国民だと言える。であるから、もし仏教徒であるなら、葬儀の時などで「おじいちゃんは死んで天国へ行くんだよ」と子供に教えてはいけない。仏教徒は死んだあと悟りを開いて極楽浄土へ行くのだから。天国へ行くのはキリスト教徒なのだから。

 上図は各国の9月の祝日を示す。秋分の日を祝日にしているのは日本だけであり、欧米各国や中国、韓国も秋分の日は平日である。確かに、中国も韓国も仏教徒はごく僅かであり、ひょっとして、彼らも死んだら天国へ行くと考えているのかも知れない。こんなことを考えていたら、同じアジア人でありながら、日本人と中国人と朝鮮人の国民性が大きく異なるのは宗教観の違いではないかと思えてきた。日本人なら、幼い頃、悪いことをしたらバチが当たり死んで地獄へ落ちると教えられる。こういう宗教色の強い教えが国民に染みわたり、国民性が醸成されるのではなかろうか。