タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

カッコウという鳥の生き方

 今朝の日課のウォーキングの途中、カッコウの鳴き声が聞こえた。辺りを探したら、近所の屋根のアンテナでカッコウが鳴いていた。良く通る声であるし、田舎の朝は静まり返っているので、鳴き声は数百メートル先まで聞こえたであろう。

 昨年5/29のブログでカッコウ托卵について書いた。カッコウは卵を自分より小さめの他種の鳥の巣に産み付け、抱卵から孵化後のエサやりまでの一切を他鳥に任せ、自分では何もしない鳥である。こんな不届き者の鳥ではあるが、自然界にこれを取り締まる法律も無ければ、警察もいない。人間界でロシアを取り締まる警察がいないことを思えば、自然界でのカッコウの卑怯な生き方をとがめてもしょうがないと思う次第である。
 カッコウ夏鳥であり渡り鳥である。この辺りではいつも、5月中旬以降でカッコウが鳴き始める。マレーシアやフィリピン辺りからはるばる日本まで来て産卵し、秋には再び南の地に返るのであろう。そう考えると不思議である。ツバメも春に日本に来て産卵し、秋には家族揃って南の地へ返るのだろうが、子ツバメは、親鳥と一緒に返るから心強いし返る場所も分かるのだろう。一方で、托卵するカッコウは、巣立ち後の雛鳥が、単独で南の地への数千Kmの旅に出ることになる。もし、私がカッコウとして生まれたのなら、ひとりぼっちの旅立ちの重圧に負けてしまい、不安に苛まれてノイローゼになったかも知れない。そう考えたら、不届き者のカッコウが急に勇者に思えてきた。