タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

この冬の積雪予想

 今日はいよいよ冬型の気圧配置になってきた。今年1月の富山の積雪は正に豪雪並みで、富山市での最深積雪は128cmを記録し、数日間の自宅閉じこもりを余儀なくさせられた。今日は来たる冬の積雪量について考えてみた。
 まず、気象庁によれば、今 ラニーニャ現象の特徴に近づきつつあるとのこと。その影響を受けて、この冬の積雪に関しては以下のような予報が示されている。
 「気象庁が10月25日に発表した3か月予報では、九州北部と山陰、近畿日本海側で、12月と1月の降水量が平年並みか多い予想です。降水量は、雨と雪の場合を一括して取り扱っています。この冬、この地域の降水は、寒気の影響で雪であることも少なくないでしょう。雪の量が多くなることも、可能性として考えられます。」

 気象庁が発表する3ヶ月予報は、この程度の粗さでしか予想できない。しかも精度が低く、当たるかどうか分からないので、今一参考にならない。それで今日は、データ分析の手法で、この冬の積雪量を予想してみた。最初に富山市の2001年以降の最深積雪量データを入手し、これと相関するデータにどんなものがあるか調べた。前年夏の「真夏日継続日数」や「夏日継続日数」、「猛暑日日数」等を調べたが、どれも相関は無かった。次に、前年の台風発生数を調べたところ、手掛かりを感じた。
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 上図は富山市の最深積雪量と前年の台風発生状況の関係を示すグラフである。前年の前半に台風発生が少なく、後半に増加している年に豪雪になっていることが多かったので、台風発生指数を{8~10月発生数/1~7月発生数}と定義して、台風発生指数を横軸、富山市の最深積雪量を縦軸として各年の値をプロットした。図を見て分かるように両者は正の相関関係にあり、相関係数は0.49であった。また、今年の台風発生指数は 1.5(8~10月で12発生/1~7月で8発生)であることから、この冬の富山市での最深積雪量を40cmと予想した。
 こんな予想の仕方は、気象学の専門家からは「理論も根拠もない邪道なやり方」と言われるかもしれない。従来手法の研究者から見れば、全く科学的ではないのである。ただし、最近のAIによるシミュレーションは、こんなやり方で、様々な大規模データを処理してデータ間の関係性を見つけ出している。そしてAIが見つけ出したデータ間の関係性に対し、今度は人間がその関係性の意味合いを考えるのである。このやり方は、新型コロナ感染者シミュレーションと同じように科学的ではないが、統計学には沿っていて定量的に求める値を算出でき、しかもその値の当たる確率も出すことができる。
 今日は、自分なりのやり方で「この冬の積雪量は平年並み」と予想できたので、一応満足した。あとは予想が当たるか当たらないかを、宝くじの当選発表を待つ気持ちで待つだけである。「台風発生指数」と「最深積雪量」の間に何故正の相関関係があるのか分からない。きっと、「人流」と「新規感染者数」の間にあるゆるい関係と同じような関係が存在するのであろう。