タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

インフルエンザ予防接種

 今日、インフルエンザの予防接種を受けた。昨年に引き続きで、社会人になって以降で2回目のインフルエンザ・ワクチン接種である。このところ、新型コロナの方は感染収束の状況ではあるが、昨年全く流行らなかったインフルエンザがこの冬流行する可能性は十分あるので、注射が嫌いな私ではあるが受けようと決心した。今回も65歳以上の富山市民に配布された接種券を使用して行ったが、昨年との違いは、自己負担金:1700円が掛かった点である。
 新型コロナの方は、ブースターショット(3回目接種)が話題になっている。デルタ株が猛威を振るった時期には「ブレークスルー感染」もよくニュースになった。今日は、免疫と感染の関係について、おさらいをしておく。
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 上図は免疫系の全体像を表している。ワクチン接種により「獲得免疫(抗体)」が体内に生成されるわけだが、この獲得免疫は抗原特異性があり、たとえば新型コロナ抗体は新型コロナウイルスにのみ働く。
1.ブレークスルー感染はなぜ起きるか?
 -1. ワクチンを2回接種しても、産生される抗体量には個人差があり、少ない人は感染する可能性がある。
 -2. 抗体量はワクチン接種後、時間の経過に応じて減っていくので、ある程度減った時点で感染する可能性がある
2.ワクチン接種により、たとえ感染しても重症化は高い確率で防止できる理由
 ワクチン接種によりB細胞が活性化する。これは工場生産に喩えるなら、抗体を作るための専用生産ラインが作られたことを意味する。このライン上で抗体が生産されるが、抗原の死滅後はその抗体生産が停止され抗体量は減っていく。このようにして抗体量は時間経過に応じて減少するが、活性化されたB細胞(専用生産ライン)は体内に一生残るので、再感染した時は直ちに抗体生産を再開して、重症化を防止することができる。
3.3回目接種の効果
 時間経過で抗体量が落ちて来た時3回目接種をすると、既に抗体生産したことがあるB細胞が再度活性化し抗体生産を開始するので、結果抗体量を高めることができる。

(注)獲得免疫は生まれた時点で仕組みとして備わっている。もちろん獲得免疫とは、後天的に獲得されることを意味するので、生まれた時点では、その主役となる「抗体」は産生されてない。しかしながら、数百万種とも数千万種とも考えられる抗原のそれぞれに対応できる「B細胞」は生まれた時点で準備されており、抗原に出会った時点でその抗原に対応できるB細胞が活性して「抗体産生細胞」を産み出し、そこから抗体が産み出される。そういう意味で、生まれた時点で獲得免疫の枠組みは既に完成していると言える。