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田舎の年金暮らしのたわごと

新型コロナ3ヶ月予報(前半)

 気象予報には長期予報として3ヶ月予報がある。新型コロナの第6波がどのようになるかを予想できれば、これからの対策方針策定にも大いに参考になると思われるが、この道の専門家たちはそんな予想ができないでいる。もちろん、予想している人はいるだろうが、そんな 当たるも八卦当たらぬも八卦 的な予想を公表できるはずがない。第6波の予想は、だいたい向こう3ヶ月の予想となるが、気象予報風に言えば「新型コロナ3ヶ月予報」となる。メディアにもネットにもこんな予報が出そうも無いので、今日は、世間の注目も浴びなければ非難の対象にもならない私が、「新型コロナ3ヶ月予報」を考えてみる。
 今日は3ヶ月予報の前半として、第5波の感染者数減少がいつまで続き、1日当たりの全国の新規感染者が何人ぐらいまで低減するかを考える。f:id:TatsuyaYokohori:20211011143554p:plain
 上図は日本全国新規感染者数のグラフであり、上の方がニュース等で通常目にする実数グラフ、下の方が実数値を対数値に置き換えた対数グラフである。感染者数は指数関数的に変化するため、実数グラフを見ていても分からない傾向が、対数グラフにするとくっきりと浮かび上がる。対数グラフを見ると、9月初旬から始まった減少傾向が10月に入ってからも「減少率一定」で続いていることが分かる。ここで重要な点は減少率に鈍化傾向が見られない点である。
 10/7のブログでは、感染者数が減り続ける理由を説明したが、減少率が未だに一定ということは、実効再生産数がずっと一定ということを意味するから、デルタ株の特徴の何かが、高い減少率と長い減少期間の要因になっている可能性がある。心当たりがある。デルタ株は感染力の高さと並んで「発症率」が高くなっている点である。感染力が高いほど感染者数のピーク値が高くなるが、同時に発症率が高くなるため、感染した人のほとんどが発症し入院や自宅待機で隔離状態になるため、隠れ感染者が陰で静かに長い間感染拡大を続けることが無くなる。従ってデルタ株は、隔離による封じ込めがし易いウイルスとなり、すなわち、感染者数のピーク値がピンと高く尖ったあと急激に減少し、しかも、かなりの低レベルになるまで長い期間減少し続けることになる。
 未だに高い減少率を保てる理由はもう一つある。デルタ株を凌駕するような強い感染力の変異株が流行り出していないということである。第3波も第4波も感染者数が十分下がり切らずに上昇に転じたのは、それ以上に感染力の強い変異株が現れたからである。
 以上の考察から、この第5波は、昨年の第2波(次の強い変異株が直ぐには出現しなかった)の下げ止まりと同等レベルで下げ止まると考えられる。第2波と同じように、経済活動が活発になり、感染機会が増えることで下げ止まるのである。第2波のデータから感染者の下げ止まりの値は、240~250人程度になると推定される。また、減少率が次第に増加に転じて1となる時期に下げ止まりになるから、この条件で計算すると、下げ止まり時期は11月第1週となる。
<結論(=3ヶ月予想前半)>
 第5波の新規感染者数は10月一杯減少傾向が続く。
 ・下げ止まり時期          :11月第1週
 ・下げ止まり時の全国の新規感染者数 :240~250人