坊やの目には何が見えている?

 今日は朝から良く晴れたので、午前中は宿題となっていたゴーヤの緑のカーテンを取り払った。秋分の日を過ぎれば、季節はどんどん冬へと向かって進んで行く。大根やブロッコリー、白菜や玉ねぎを地植えにしないといけない。ニンニクも植えなければならない。
 畑仕事から戻ったら、娘が生後3週間の坊やをあやしていた。YOASOBI の「夜に駆ける」を歌っていたので、『小さいうちからそんな難しい歌ばっかり聞かせていたら音痴になるんじゃないか』と心配になった。坊やは音に反応するから、耳は聞こえているのだろう。抱っこして明るいところへ移動すると眩しそうにするので、目は見えているのだろう。ただ見えてはいるが、見えているものが何かまだ分かっていないようである。f:id:TatsuyaYokohori:20210924141530p:plain
 上図は視覚情報が目から入ってどのように脳に伝達されるかを示している。目に入った視覚情報は目のレンズ(水晶体)で反転して網膜に映る。右目と左目から入った2系統の情報を比較し補正し易いよう、脊椎動物は視交叉という巧妙なからくりを備えている。この視交叉にて、左右網膜の内側の情報を交差して右脳と左脳へ伝達している。この左右交差により、左右2系統の情報の 相互比較、総合補正、遠近知覚 ができるようになっている。この仕組みは生まれた時にはもう完成しているから、坊やの左右の視覚野には視覚情報が届いているはずである。f:id:TatsuyaYokohori:20210924143313p:plain
 上図は、目から入った「顔」の情報が脳内でどのようにして、ある特定の人の顔と認識されるかを、AIの Deep Learning モデルを使って説明したものである。AIモデルの〇を神経細胞ニューロン)とし、〇と〇を繋ぐ線をシナプスとすれば、脳の神経回路網のモデルとして使える。網膜からの情報は最初に視神経入力層にあるニューロンに入り、それを発火(活性化)させる。この層のニューロン発火に応じて、次に形状特性抽出層にある関連ニューロンが発火し、そうすると次に形状特性総合層の関連ニューロンが発火するという風にして、発火の連鎖が次々に進み、最後に顔認識出力層のニューロンが発火することになる。
 坊やが見ている顔は、このようにして坊やの脳内で処理され、最終的には「誰それの顔」として認識される。ただ、生まれたばかりの時は、まだ各ニューロン間の配線(シナプス結合)ができていない。新生児は睡眠時間が長いが、脳内ではこの配線工事がせっせと進められているのである。AIでは機械学習にて様々な画像データを読み込ませ認識精度を上げて行く。坊やも、笑った表情、眠そうな表情を見ながら「ママの顔」と認識精度を上げていく。そして私はそんなことを考えながら、坊やを抱っこして坊やと見つめ合っている。