タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

株の衰え

 梅雨明けして数日間は、大気の状態が不安定で時折雨の天気であったが、今日は朝から快晴の空で暑い一日だった。家庭菜園の夏野菜も、太陽光を一杯浴びて元気に成長し成果物を提供し続けてくれている。
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 写真左は夏野菜の壁であり、手前のオクラが70cm、その奥のナスが120cm、その奥のキュウリが2m超えの3段の壁になっている。写真右は、妻が鉢植えで育てている小玉スイカで、実の方も最近ようやく大きくなってきた。f:id:TatsuyaYokohori:20210718220744p:plain
 上はキュウリの収穫量のグラフであり、この20日間、平均6本/日の収穫量があったことが分かる。この収穫量を一家3人で消費しているが、冷蔵庫には、日付が書かれたビニール袋に入ったキュウリの束が山となっており、ここ数日は5日前収穫のキュウリを必死に食べ続けている。
 このグラフだけを見ていると、この収穫量がいつまで続くか分からない。しかしながら、生産者の私には株の衰えが見えており、収穫量も明日以降で下がって来ることが分かっている。
 新型コロナウイルスの感染者は増える一方で、今 日本は第5波の入り口にあると言われている。第4波で主流だった英国株(アルファ株)は下火となり、代わってインド株(デルタ株)が主流となってきた。キュウリの株と同じようにデルタ株のピークが分かれば良いのだが、私には見通せない。しかし、キュウリの収穫量の変化だけで株の衰えが予測できないと同様に、感染者数の変化のグラフだけで感染のピークを予想することには無理があることは容易に推測できる。
 今デルタ株は、ワクチン接種が進む中で次第に自由な感染拡大ができない状態に陥りつつある。勢い、感染の方向はワクチン未接種者に向かうが、若くて免疫力の高い人は感染しても軽症で終わることが多いため、感染者が多くなる割には重症者が増えて来ない状態になってきている。今日のTBS系番組「サンデーモーニング」で、橋谷キャスターは、東京都の新規感染者の推移を示すグラフの説明をする際に、「重症者数は過去最多だった時は159人(今年1月27日)だったんですが、現在はワクチン接種がすすんでいるせいで59人(同7月17日)と、この時よりも低くなっています」と言ってしまった。まるで重症者が少なくて残念であるかのような言い方に、ネットでは、「せいではなく、お陰だろう」とか「(重症者が抑えられて)残念なんだろうね」と突っ込みコメントがあふれた。
 もう感染者数の多さだけで判断する時代では無くなって来ている。感染者数とは、重箱の隅とは言わないが、重箱の表面しか見ていないことになり、重箱の内部で起きている変化を見ていないことになる。このままの実効再生産数で計算すれば、東京都の新規感染者が2400人を超えることになるが、そのくらいの計算は指数関数を習った高校生ならできる。問題は、その時の重症者数である。世の中の一部の人達は、もう感染者数ではなく重症者数の方で判断しなければならないことに気が付いている。夜明けは近くまで来ているのである。