タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

田んぼの生き物たちの越冬の仕方

 自宅裏の田んぼは、夜は蛙の合唱でうるさく、昼間は水面を滑るように泳ぐアメンボが沢山いて、畦道を歩いて行けば、進路の先々で水面には、アメンボの逃げ足による波紋が次から次へと広がっていく。私はかねて不思議に思っていることがある。『蛙やアメンボはどうやって冬を越しているのだろうか?』
 まず蛙だが、つい最近、裏の田んぼでゲロゲロ鳴き出した蛙は、まさかオタマジャクシとして越冬しているはずはないだろう。田んぼは稲刈りの前から干上がって乾いた土となり、オタマジャクシが住めない世界になってしまうからだ。ネットで調べると、アマガエルやトノサマガエル、ヒキガエルなどは、土の中で冬を越すらしい。大人のカエルは、それほど水を必要としないので、土の浅いところや落ち葉の下などで冬眠できるとのことである。
 次にアメンボだが、最初は卵で越冬するのかと思ったが そうではない。アメンボの卵は水中の水草などに産み付けられるが、こういう水中に産み付けられる卵は水が無くなると死んでしまうので、冬の田んぼでは越冬できないことになる。これもネットで調べてみると、アメンボは成虫として、落ち葉の下などで冬を越すとのことだった。
 どうも私には、「蛙やアメンボは、川や池のように水がたっぷりあるところでなければ生きて行けない」という先入観があったようだ。よくよく考えれば、アマガエルは少々雨が降らなくても、庭木の中で生きているし、アメンボは水辺にいるだけで、別にエラ呼吸をしているわけではない。小学生の時、網でアメンボを捕まえたら、道の草むらをぴょんぴょん跳ねながら逃げられてしまったことを思い出した。彼らは水が無くても生きて行けるのだ。謎が一つ解けた。

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プールのようになっている裏の田んぼには時々鴨がやって来る