タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

東日本大震災から10年後の地震

 昨日、福島県沖でマグニチュード7.1(後に7.3と訂正される)の地震が発生し、宮城県福島県震度6強の強い揺れを観測した。東日本大震災から10年となるのを前に、被災地には再び不安が広がった。今回は津波も生じず、ここまでの被害報告も震度の大きさの割には軽微にとどまっており一安心である。
 地震の大きさを表す基準としてマグニチュードがあるが、これは地震のエネルギーを、1000の平方根を底とする対数として表したものである。東日本大震災地震マグニチュードは9.0であり、今回のそれが7.1(後に7.3と訂正)であることから、両者の大きさ(エネルギー)は対数値で1.9(1.7に訂正)異なることになる。対数値が2違えば1000の平方根を2回掛けることになるので、エネルギーは1000倍違うことになる。今回は対数値で1.9(1.7に訂正)の違いであり、1000の平方根 31.6の1.9(1.7に訂正)乗を計算するとおよそ700倍(350倍に訂正)となる。
 さてここで、地震が、地殻プレートが移動する時に蓄えられるひずみエネルギーが解放される時の現象という風に解釈して、ひずみエネルギーが時間とともにどのように増えていくかを考えてみる。東日本大震災は1000年に一度の地震だと言われている。一方で昨日起きた地震を10年に一度起きるものと仮定する。そして1000年に一度の巨大地震のエネルギー と 10年に一度の大地震が1000年で100回起きたとした合計エネルギーとを比べてみると、簡単な計算になるが、前者の方が7倍(3.5倍に訂正)大きいことになる。そこそこ大きい大地震を100個合わせたとしても、東日本大震災の大きさには全く及ばないのである。これは、「時間の経過とともに地殻のひずみエネルギーがどんどん増して行き、10年に一度ぐらいの大地震でそのエネルギーが多少解放されることはあっても、そんなものは焼石に水であって、1000年ほど経過した時点でひずみが限界に達し、どでかい東日本大震災クラスの巨大地震が起きてしまう」ということを暗示している。