タテよこ斜め縦横無尽

田舎の年金暮らしのたわごと

キャッシュレス決済30%ポイント還元事業繰り上げ終了

 富山市高岡市の間に射水市という市があり、この市がPayPayと組んで2月1日から30%ポイント還元事業を始めた。ポイント還元は県内の射水市以外の市でも既に行っていたが、射水市の場合、還元率の高さ(30%)、還元上限額の高さ(3万円)、対象店舗の多さ(1000店舗)において抜きん出ていて始まる前から大きな注目を浴びていた。
 これが始まって最初の土日で問題が発生した。同市にある大型チェーン店はいずこも満員で駐車場にも入れず、付近の道路は大渋滞、店内も人で溢れレジ待ち30分の「密」が発生してしまう次第。店側も隣接市の系列店から応援を求めて対応したが、品切れ続出となったそうだ。結果的に予算2億円を早々に使い果たし、同市は2月一杯の予定を2/10(水)に繰り上げて同事業を終了した。
 このことで色々考えさせられた。まず一つ目は、「たった2億円でこれほど大騒ぎになる効果(?)を生み出すことができるのか」という点である。2億円の予算が無くなったということは、それを30%で割った6億7千万円程度の消費があったということになるが、店側にとっては確かに嬉しい悲鳴であったし、消費者側にとってもお得感満載の買い物だったに違いない。ただ次回やる時は「効果は大型店が中心で中小店舗では限定的だった」という点を反省し修正すれば良いのでは無かろうか。
 二つ目は「GoToトラベルの再開の仕方」である。GoToトラベルの経済刺激効果が投入金額の数倍あることは検証済みであり、観光業界や観光業中心で成り立っている地域では、この再開を待ち望んでいる。しかしながら、GoToトラベルを感染拡大の主犯格と決め付け、これを推進する政府をたたく材料にする勢力がいる。感染拡大はGoToトラベルをやっていない米国や欧州各国、ロシア、韓国でも同じように起きていて、つまり感染拡大は冬という季節要因の方が主犯であることが明らかなのに、この勢力はそんな常識には耳を貸さない。現在、緊急事態宣言中であり、GoToトラベルも全国一律で停止中であるが、感染者数は減少傾向にあり、あと病床使用率が下がってくれば宣言解除も見えて来る。ところがもう直ぐ3月となり卒業就職転勤のシーズンとなると、これが季節要因として感染拡大の主犯と成り得るのである。GoToトラベルを再開すると、また主犯格にされる可能性があるのである。